秀麗伝~美しき賢后と帝の紡ぐ愛~

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あらすじ

  • 第1話〜第25話
  • 第26話〜第50話

第1話 忘れえぬ後ろ姿

新野の陰家荘。陰家の1人娘である陰麗華は翼を装着し空を飛ぼうとしていた。男勝りで活発な麗華は、女性らしい立ち居振る舞いが苦手で、家族から怒られてばかりだった。同じ頃、長安の太学で学ぶ劉秀は帰郷することになるが、その道中、富家の娘 過珊彤を賊から救う。実家に戻った劉秀は、義兄の鄧晨と共に陰家へ縁談を申し込みに行くが、家長である陰識の反応は冷淡だった。陰識は陰麗華を鄧禹に嫁がせる気でいたのだが…。

第2話 狙われた娘たち

陰麗華との縁談を熱望していた劉秀だったが、陰家の当主、陰識に一蹴されたうえ、同窓の鄧禹も麗華を娶るつもりだと知り、縁談を諦める。一方、元服した鄧禹は麗華に求婚を拒まれると心機一転、初志を貫徹するため遊歴に出ることを決意。また麗華の従姉、鄧嬋も密かに慕っていた陰識に思いを伝えたが、にべもなく断られる。失意の底に沈む鄧嬋と彼女を思いやる麗華。陰家へ向かう2人には、思わぬ危機が待ち受けていた。

第3話 思い出の兄さん

麗華がさらわれたことを知った劉秀は、兄の劉縯と共に奇襲をかけて麗華を救出、生きるため仕方なく賊に身を落とした馬武たちを解放する。麗華は兄の陰識から強引に家へ連れ戻されるが、帰り間際に劉秀から草の鳶を受け取り、劉秀がおぼろげに記憶に残っている文叔ではないかと思いを巡らせる。一方、同じく無事に帰還した鄧嬋には縁談話が持ち上がっていた。麗華の励ましを受け、鄧嬋は陰識に愛を打ち明けるのだったが…。

第4話 舞姫の悲哀

飢饉や反乱の影響を受けて、南陽には不穏な空気が漂っていた。そんな中、陰興や陰麗華は家長のいない陰家を懸命に守る。陰興たちは兵法の研究を重ねつつ、来たる動乱に備えていた。一方 長安に滞在中の陰識は、厳尤の屋敷に招かれる。その場には大司徒の王尋と、馮異親子、丁柔も同席していた。馮異の想い人である丁柔を、王尋が強引に奪う様子を見て、陰識は不快感を抱く。新朝の役人に対する不満は、日増しに高まっていた。

第5話 幼き日の約束

幼き日の麗華は蔡少公の予言に触れ、「劉秀が天子になれば自分は皇后になる」と誓う。だが程なくして劉秀は陰識とある約束したため、今なお麗華に会いに行くことすらできない。一方、意に染まない相手に嫁いだ鄧嬋は婚家で妾に虐げられていた。そんな中、劉秀は李通から決起を持ちかけられる。事情を知らない麗華は、劉秀が李家に呼ばれたと知り不安を募らせた。李通の弟である申徒臣は、劉秀の兄の劉縯に殺されていたからである。

第6話 盟を結ぶ

李通と李軼に決起を迫られた劉秀だったが、突然 現れた麗華に助けられ李家を脱出する。劉縯は李通たちの申し出をまたとない好機と踏むが、無辜の血が流れることを案じた劉秀は、麗華に陰家に戻るよう説得、しかし麗華の決意は固く陰戟として仲間に加わるのだった。こうして劉家、鄧家、李家は結盟し、劉秀の提案で立秋に決起することが決まる。麗華も陰戟の身で劉秀たちの拠点に戻り、一同は秋の決起に向けて準備を進めるが…。

第7話 宝剣“長歌”

舂陵の劉家では食客たちが練兵に励んでいた。陰戟こと麗華は彼らの実力をより戦に生かすため、兵法に応じて稽古するよう提言する。劉縯は麗華に兵の訓練を一任し、特注の鎧と“長歌”という名刀を贈る。一方、劉秀の妹の伯姫は陰戟の正体が麗華だと知って憤り、劉家から追い出そうと麗華に何かと嫌がらせをする。また叔父の劉良を始めとする劉家の親族たちが挙兵に反対する旨の文を送ってきたため、劉縯たちは頭を悩ませる。

第8話 男装の麗人

劉縯は親族を宴に招き挙兵の必要性を説くが、猛反対に遭い意気消沈する。更に劉伯姫の嫌がらせにより陰戟の正体が露呈するが、劉秀の機転で事なきを得た。同じ頃、宛城の甄阜は劉縯や李通の挙兵計画を嗅ぎつけ、宛城に住む李家と鄧家の者を粛清し始める。劉秀と陰麗華は李通と鄧嬋を助けるため、宛城に急行、鄧嬋は出産間近にも関わらず、婚家から離縁されていた。陰麗華は鄧嬋と許臙脂を連れて新野に戻ろうとするが…。

第9話 よみがえった記憶

鄧嬋の願いをかなえるために危険を冒して故郷の新野に向かった麗華だったが、鄧嬋は途上で非業の死を遂げる。麗華は悲憤のあまりに両親が亡くなった際の記憶を取り戻すと、襲撃してきた官兵をなで斬りに。くしくも、その場に居合わせたのが、かつて麗華の母親に師事していた劉玄だった。麗華は劉玄と別れた後に行き倒れになったものの、劉秀の兄、劉仲に救われる。一方、劉縯は決起を前に舂陵の劉氏一族を集めたのだったが…。

第10話 牛乗り将軍

一族を説き伏せた劉縯は、自らを柱天都部と名乗って舂陵軍は決起、麗華に馬を譲った劉秀は牛に乗って初戦に挑む。麗華の策もあり鮮やかな勝利を飾った舂陵軍は、兵力不足を補うため新市・平林軍と連合し次々と城を落としていく。だが打倒新を目指す舂陵軍と違い、新市・平林軍は地盤を広げることを目的としていた。そんな中、張卯が劉家の縁者宅で強奪を働いてしまう。そして止めに入った麗華や劉秀と小競り合いになり…。

第11話 かみ合わぬ歯車

麗華は強奪を働いた張卯が処罰を免れたことに憤る。だが劉縯たち豪族出身とは違い、新市・平林の兵は大半が飢民や流賊だったため、掟で取り締まるのは困難だった。麗華に恨みを抱く張卯は、棘陽より先に陰家のある新野を攻めるよう提案、新野は豪族が多く、存分に略奪できると踏んだのだった。それを察した劉縯たちがひと足先に到着すると、新野の県宰が自ら迎え出て投降を申し出る。また棘陽も戦わずして入城できたのだが…。

第12話 新たな天子

戦乱の中で、劉縯の妻や、劉元とその娘たち、劉夫人が命を落とす。自分の油断から大勢の仲間や家族を失った劉縯は悲しみに沈む。劉縯の軍に、鄧晨や鄧奉、李通が合流する。一同は仲間と家族の敵を討つべく、甄阜との決戦に臨み、大勝利を得た。一方の王莽は新軍の大敗に動揺する。甄阜に大勝した漢軍では、新たな問題が起きる。王匡が率いる元緑林軍の武将たちが中心となり、天子の擁立を画策したのだ。彼らが選んだ天子とは…。

第13話 分断された舂陵軍

無能の輩を演じ続け、まんまと天子の座を手に入れた劉玄は更始帝として即位すると、早速、劉縯率いる舂陵軍の切り崩しにかかる。まずは妻子の世話を口実に麗華を劉縯から引き離し、続いて劉縯に宛攻撃の指揮を任せ、劉秀を王鳳の旗下に配置。宛攻略に手こずる劉縯に対し、劉秀は食糧を送り支援、また父城では敵将の馮異を見事に生け捕った。一方、麗華は新軍42万が宛の救援に向かったと知り、劉玄に至急報告したのだが…。

第14話 命懸けの突破

援軍要請を断られた麗華は、劉玄の制止をふりほどき昆陽へ向かうが、昆陽の王鳳や張卯は完全に戦意を喪失していた。そこで劉秀は新軍の包囲を突破して援軍を求めるという決死の策を申し出る。劉秀と彼に同調した麗華や仲間たちは、新が宿営の準備を進める隙を突いて包囲を突破、無事 定陵に到着する。だが定陵の兵力も多くを見込めない現状に、劉秀は麗華を守るため、兵を集めるという名目で彼女を新野へと戻すのだったが…。

第15話 名将の采配

定陵で援軍を調達した劉秀は、再び堅固な包囲を突破し、昆陽へ戻らねばならなかった。だが敵勢42万に対し劉秀たちはわずか5千、まともに斬り込めば敗北は明らかだった。そこで劉秀は離間の計を用いて敵軍の指揮官たちを仲たがいさせた上、敵兵をかく乱することにより帰還に成功する。一方、新野へ向かっていた麗華は劉秀にだまされたことに気づき、昆陽へ引き返す。そして両親の敵である王尋を殺害するため、敵陣へと乗り込む。

第16話 昆陽の戦い

陰麗華は舞姫に仮装して王尋を暗殺しようと画策する。王尋が宴を楽しんでいる頃、劉秀たちは水路から新軍の陣営に接近しつつあった。劉秀の考えた奇襲攻撃は大成功を収め、わずか2万の漢軍は42万の新軍に完勝、再会を果たした劉秀と陰麗華、馮異と丁柔は二度と離れないことを誓った。一方、大きな軍功を立てた劉縯や劉秀を、王匡や張卯は疎ましく思う。軍中の緊張した空気を感じ取った陰識は、弟妹たちに注意を促すのだった。

第17話 仕組まれた祝宴

劉秀は家族の敵、岑彭を討とうとするが、岑彭の書いた「武」が一画多いことに気づく。その一画に戦を「止める」意味が込められていると知った劉秀は、岑彭の髪を斬ることで復讐の念を断った。一方、劉玄は朱鮪に教唆されて劉縯抹殺を決意、「鴻門の会」にならった宴では殺害決行を促す「玉玦」が捧げられたが、麗華の機転により事なきを得る。間もなく劉秀は父城へ発つも、再び兄に魔の手が迫るのではと不安を募らせていた。

第18話 巨星、堕つ

劉稷は官爵を与えられず劉玄に対する不満を募らせる一方だった。朱鮪と李軼はそんな劉稷を利用して劉縯を亡き者にするべく劉玄に献策する。そんな折、麗華は韓姫に呼ばれて些事を命じられるが、時を同じくして、“抗威将軍”という屈辱的な職位を与えられた劉稷は、劉玄に対し暴言を吐いたことで反逆と見なされ連行されてしまう。劉稷が捕らわれたと知った劉縯は、罠とも知らず嘆願のため劉玄に謁見を求めるのだったが…。

第19話 孤立無援の将軍

劉縯の敵を討とうとしない劉秀は、舂陵の仲間から反感を買う。劉玄や朱鮪は、劉秀が従順なふりをしていると疑い、本心を探るために監視をつけたり挑発したりするが、なかなか尻尾をつかめずにいた。一方、父城から駆け落ちしてきた馮異と丁柔が、劉秀を頼って宛にやってくる。馮異は、陰家と姻戚関係を結べば苦境を脱せると考え、劉秀に麗華を娶るよう勧める。だが劉秀は麗華に危険が及ぶことを恐れ、馮異の提案を一蹴する。

第20話 妻を娶らば陰麗華

劉玄は陰麗華を後宮に入れようと画策する。それを知った陰識は、家族を守るため宛を離れることにした。同じ頃、劉玄の企みを知った馮異は、再び劉秀に陰麗華を娶るよう迫る。ついに決意を固めた劉秀は、陰麗華に結婚を申し込みに行く。陰識は2人の結婚に猛反対するが、陰麗華は劉秀を受け入れる。婚儀の日、幸せいっぱいの陰麗華の目の前に、旅から戻った鄧禹が現れる。鄧禹は最愛の女性が嫁ぐ姿を、ただ眺めるしかなかった。

第21話 初夜の涙

劉縯亡き後の苦痛と屈辱に耐えてきた劉秀は、初夜、麗華と共に底知れぬ悲しみを分かち合う。2人の苦悩を知らない伯姫は喪に服さず結婚した劉秀を恨み、怒りを麗華にぶつける。一方、陰興は奴婢の琥珀に求愛を拒まれて悩んでいたが、真心を打ち明けることで彼女の心を射止めた。また漢軍はついに新を滅亡させ、世は群雄割拠の時代へ突入。劉玄は洛陽への遷都を決定し、麗華を人質に取って劉秀に宮殿の修繕を任せるのだった。

第22話 洛陽入城

麗華のもとを訪れた劉玄は、陰家と鄧家に自分を支えるよう要請する。一方の劉秀は、宮殿を修復しただけでなく治安も回復させたことで、その評判は洛陽に入城した劉玄の耳にも届いていた。劉玄からこれ以上 警戒されることを恐れた劉秀は、宣撫役として河北へ行く道を模索する。そんな折、宮殿に参内した麗華は、新しく皇帝の妃として召された趙姫にでくわす。趙姫は、麗華が洛陽へ向かう道中に遭遇した名門の令嬢だった。

第23話 夫婦の絆

趙姫の口添えのおかげで劉秀は、大司馬の代理として河北の宣撫役を命じられる。だが劉玄は劉秀が河北で勢力を結集し自立するのを防ぐために、馮異を内偵として同行させることに。家族を人質に取られた馮異は、命令に従わざるを得なかった。危険な河北へ麗華を連れていけないと考えた劉秀は、麗華に実家へ帰るよう促すが、麗華は頑なに拒否する。そんな折、劉伯姫は李軼から、劉縯の殺害は陰麗華と劉玄の画策だと聞かされ…。

第24話 好漢との再会

陰麗華は劉玄の策謀で宮中に軟禁されるが、趙姫の協力で宮中を抜け出すと、劉秀の軍に加わった。劉秀たちが邯鄲に到着して、太守の屋敷でもてなしを受けていたところ、耿純という男が現れる。耿純は妻子を山賊に捕らわれたため、太守に助けを求めに来たのだ。劉秀たちは耿純の妻子を助けるべく、山賊討伐を計画する。討伐に備えて募った兵の中には、呉漢という風格のある武人がいた。陰麗華は呉漢と山賊の関わりを疑うが…。

第25話 大英雄から“逆賊”へ

劉秀が呉漢たちの脱走を許したことで、一行は馬だけでなく兵も失ってしまう。一方で趙王の子、劉林は王位回復を狙って劉秀に献策をする。赤眉軍撃滅のため黄河の堤防を切るという策だが、民の犠牲を全く顧みない劉林に対し劉秀は激怒、強行しようとする劉林を断固として阻む。劉秀を深く恨んだ劉林は、「成帝の子、劉子輿」に成り済ました王郎と手を組むやいなや、劉秀捕殺の檄文を飛ばし、劉秀たちを窮地へと追い詰めていく。

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