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ガリレオナビ 今月のインタビュー

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ガリレオナビ vol.27 完璧な中国語で熱演!上川隆也が「大地の子」への想いを語る。

上川隆也さん

上川隆也/中央大学在学中の1989年、演劇集団キャラメルボックスに入団。NHKドラマ「大地の子」に主演、脚光を浴びる。近年ではTV「白い巨塔」「功名が辻」、映画「パコと魔法の絵本」「私は貝になりたい」、舞台「表裏源内蛙合戦」「その男」など多数。

僕を役者という目標に向かわせてくれた。これは断言できます。

―「大地の子」がほぼ初めてのドラマ出演だとお聞きしたのですが。

深夜のドラマを1回やらせていただいたくらいで、これほどの規模の作品に出るのは初めてでした。

―出演のきっかけは?

プロデューサーの岡崎栄さんがたまたまご覧になっていた雑誌に、僕が所属する劇団の写真が載っていたんです。
それで僕の事をちょっと見てみたいということで舞台稽古にいらっしゃって、その場で一心の役にと決めたそうです。
稽古が終わると、劇団の演出家の成井に「さっきNHKの方がいらっしゃって、お前を"大地の子"というドラマに出したいって言ってたけど、どうする?」と言われたんです。 僕は失礼ながら原作を読んだことがなくて、タイトルを聞いてもピンとこなかったんです。ですから、「大地の子」がどれほどの作品かまったくわからないまま、ただ単にNHKのドラマに出演できるのが嬉しく、「はい、出ます」って答えたんです。

―原作を読んでみての感想は?

がくぜんとしました。これほどの素晴らしい作品に自分が出演していいのかと。

それに台本を見たら、僕のセリフのほとんどが中国語だとわかったんです。「えーっ?」て感じでした(笑)。

―中国語はどうやって覚えたんですか?

時間が1ヵ月弱しかなかったので、中国語のセリフだけをとにかくレッスンして、テープを何度も聴きながら、発音等を覚えました。
そのおかげなのか、僕を中国語がしゃべれる奴だと勘違いして、ロケの最中、中国の方が話しかけてくださるんです。

実際の僕は全く中国語を話せないと説明するのに苦労しました(笑)。

―撮影は大変でしたか?

僕にとっては初めてのことばかりで、大変というよりも好奇心の方が強かったです。自分の撮影がないときでも現場に連れて行っていただいて隅で見ていました。

すべてが目新しくて、「大地の子」で過ごした日々というのはどこをとっても楽しい思い出です。

―現場でのエピソードは?

みなさんにとても良くしていただいた思い出しかないですね。
例えば、極寒の地でのロケ中、エキストラの方が手袋をしていない僕の手を温めてくれるんですよ。言葉が通じないにもかかわらず、この作品にたずさわるスタッフ全員の絆が深かったんです。

国の違いを超えて絆を芽生えさせてくれたことも「大地の子」という作品のすごさだと思います。

―出演して感じたことは?

役者の持っている可能性とか高み、深みというものが、それまで考えていたものと比べ物にならないくらい素晴らしいものだと感じました。
ですから撮影から帰ってきて、劇団の舞台に出るのがいままで以上に楽しみで。芝居をしている一瞬一瞬が沸き立つように楽しいんです。

その想いは「当時ほど」と言える自信はありませんが、いまでも確実に心に残っています。

―上川さんにとって「大地の子」とは?

好きだとかおもしろいとかいう思いで続けていた芝居を、もっと知りたい、もっとやり続けたいと思わせてくれました。

僕を役者という目標に向かわせてくれた作品です。これは断言できますよ。

銀河ドラマスペシャル「大地の子」

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ガリレオナビ vol.28 生物学者・福岡伸一が、「人間は何を食べてきたか」を独自の視点で語る。

福岡伸一さん

福岡伸一/青山学院大学理工学部化学・生命科学科教授。研究テーマは狂牛病感染機構、細胞膜タンパク質解析など。論文だけでなく一般向け著書・翻訳でも活躍。2007年出版の「生物と無生物のあいだ」(講談社現代新書)は60万部を超える大ベストセラーに。「ソトコト」や「週刊文春」の連載も好評。近著『動的平衡』(木楽舍)も話題を集めている。

食の安心・安全についての理想的なモデルが描かれている。大事な教訓として、学ばなければなりません。

―1985年のシリーズですが、ご覧になった感想は?

いま観ても、学ぶべきことがたくさんあると感じました。
私は生物学者として、人間以外の生物は自分の食べ物を限定していると考えてきました。
例えば、アゲハチョウはミカンやサンショウの葉っぱしか食べないけど、種が少し違うキアゲハはパセリの葉っぱしか食べない。栄養素としてはどんな植物を食べてもいいはずなのに。私はその理由を、食料を求めて他の種との無益な争いを起こさないようにするためだと考えています。
多くの生物は食料を限定することによって、生態学的な中で自分の食料を守っている。これが生物本来のあり方だということです。
この視点で考えると、人間だけがありとあらゆるところから食べ物を集めて食べている。これは問題だなと、私は常々考えてきました。

でもこのシリーズを観ると、実は人間も非常に風土によって規制を受け、その中で得られる食べ物を選んでいるんです。人間も生態学的な制約によって、食べ物を限定されているということが非常にリアルにわかりました。

―それは、食の安心・安全にもつながりますか?

そうですね。
本来、食の安心・安全というのは、その風土で手に入る食べ物を自分たちで手に入れて、どのように加工して、どれくらい保存して、いつ食べるかという、食のプロセスがすべて自分たちの手の内にあるということです。
番組で紹介されていた、自分たちで豚を育て、それを殺めて、どのようにハムを作るかというのは、食のプロセスがすべて自分たちの手の内にある。そこでは食の安心・安全が揺らぐという問題は発生しないはず。

なぜなら、自分たちで作ると、どこまでが安心でどこからが危険なのかということがわかるからです。

―でも、そうした食のプロセスがくずれてきている。

はい。
現在の私たちは、食のプロセスの大半をだれか知らない第三者に委託しています。そして、できるだけ安いものが手に入るという仕組みにしている。
その結果、失われたものが食の安心・安全なんです。
現在の私たちが、食のプロセスをすべて自分たちの手の内でやることは不可能です。

でも、ある種の理想的なモデルがこのシリーズには描かれていました。

福岡伸一さん

―福岡先生が考える解決策は?

スローフードという言葉がありますけど、それはゆっくり食べるということではありません。
あまりにも加速されてしまった食の生産と流通、加工というプロセスを、もうちょっと等身大に減速するということが、本当の意味でのスローフードだと思っています。
そのためには、消費者と生産者、流通者がそれぞれ協力して努力しなければならない。この食べ物はだれがどのようにして作ったのか。原料がどのように流通して、どのように加工されてここまで来たのか。
それぞれの食のプロセスが、消費者に見えるようにすれば、安心・安全がおのずとかもし出されます。
当然、そのプロセスには手間ひまのコストがかかってきますが、それは安心・安全のコストなんです。なので、少し割高だけれども、消費者がその食べ物を選んで買えばポジティブなサイクルがまわっていきます。
逆に、安いものだけを消費者が買うと、生産者も1円でも安いものを作ろうとして、偽装や混入が起こり、負のサイクルになってしまう。それをなくす努力を私たちはしなければなりません。

そのためのヒントが「人間は何を食べてきたか」のありとあらゆるところに見られる。私たちは大事な教訓として、学ばなければならないことだと思いました。

大型ドキュメンタリー「人間は何を食べてきたか」

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