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街道をゆく第8話:明石海峡と淡路みち

「海峡」という漢字を眺めているだけで気持ちがさざなみだってくると語る司馬さん、中でも壇ノ浦と明石海峡が好きだという。昭和49年、橋が架かる前に淡路島を訪れた司馬さんは明石鯛や明石蛸で知られる市場へ。林崎港は蛸漁の中心地で、林崎の漁民の姿から古代の漁師の気分を考えます。「日本も中国もそしてヨーロッパでも、国家は農民や牧畜業者の上に乗っていたが、漁業民の上には乗っからなかった。漁民にしてみれば自分たちだけの技術社会を構成してきて、百姓たちの作った国家なぞ、何するものぞと思っていたのかもしれない」と。しかし、海人漁で知られる由良で、司馬さんは「すもぐり漁」に生きる海人たちについて「紀元3世紀末から4世紀に懸けて、大阪湾沿岸の平野に農業を基盤にした国家が誕生し、それまで自由に海にもぐっていた海人たちは朝廷国家に支配されていったのだ」と。赤松の島として知られた淡路島、土地開発にゆだねた結果、松くい虫に侵されて枯れてゆくさまを憂える司馬さん。赤松の森を眺めて、「公」という思想をとりもどさなければならないと、日本人の生き方に深刻な警告を発しています。

旅程地図

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