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街道をゆく第26話:熊野・古座街道 大和丹生川(西吉野)街道

和歌山県から奈良県を旅した司馬さん、まず和歌山県南部の熊野・古座街道を歩きました。古座川町真砂は今では典型的な過疎の町になっていますが、かつては古座川を炭や米を運ぶ帆掛け舟の船着場として賑わいました。更に川沿いに下ると洞尾地区の川岸に聳え立つ「一枚岩」が現われ、100メートルの岩壁に司馬さんは言葉を失ったようでした。司馬さんの今回の旅の目的の一つは「若衆組」といわれる日本古来の習俗に触れることでした。「若衆組」とは、若者が一定の年齢に達すると親元を離れて集団生活をして共同体の習慣を身につけるもので、古座青年会にその名残が残っています。奈良県吉野の奥、西吉野丹生川沿いの古い商家、鎌田家で、村史を見せてもらいました。村長だった故鎌田三郎さんが、「天与の沃土の上にみんなが健康で文化的で豊かな農山村生活を営み、そして、平和でロマンチックな社会が実現し本当の民主主義が自然に行われるようになりましたら、私どもの幸福はこれに過ぎることはありません。」と書いているのを読んで司馬さんは、郷土を「天与の沃土」と誇れる人々に感銘を受けました。しかし西吉野の「若衆組」は、明治政府による神社と教育の中央集権化によって青年団組織にすり替わっていました。司馬さんは、「倭の国の古来の風」が日本社会にどのように残っているか見極めなければならないと旅を締りました。

旅程地図

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