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街道をゆく第35話:佐渡のみち

10月の半ば過ぎ、司馬さんは佐渡の両津に向かいました。両津は幕末、安政の5カ国条約で新潟が開港された時、その補助港と指定されたところです。国中平野の熱串彦神社は9世紀に建てられた島で最古の神社、その社殿の中に能舞台があります。江戸時代、天領だった佐渡に能が伝わり今も33の能楽堂があります。西海岸の真野は、江戸時代、金山のあった北の相川と金の積出港だった南の小木との間の宿場町でした。連華峰寺、この寺で1652年幕府に対して反乱を起こした地役人が居ました。甲州出身で金山を監督する辻藤左衛門です。能力と人物が認められて相川の町奉行に抜擢されましたが、この異例の人事は他の役人たちには不満で、さまざまな嫌がらせの末、辻は罷免され、更に乱心を理由に幕府から切腹を命じられました。しかし、これに応ぜず蓮華峰寺に立てこもり最後は住職ともども自害しました。司馬さんは辻の悲劇は組織内の差別感情の現われで、江戸期に育てられ今も残る日本人の「宿痾である」といっています。相川は佐渡奉行所のあったところ、1595年金鉱が発見されて繁栄しました。

旅程地図

佐渡のみち 旅程地図

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  • 街道をゆく 10巻

    街道をゆく 10巻

    羽州街道、佐渡のみち

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