大王カジミェシュ~欲望のヴァヴェル城~

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あらすじ

  • 第1話:〜第20話:
  • 第21話:〜第42話:

第1話:異教徒との結婚

14世紀初頭、ポーランド王国の基盤はいまだ脆弱であった。宿敵ドイツ騎士団をはじめ、近隣諸国の侵略とどう対決するのか。王の決断は、リトアニアとの同盟、すなわち、皇太子カジミェシュと公女アルドナの結婚である。恋人との仲を裂かれ、キリスト教への改宗を強いられるアルドナ。が、ヴァヴェル城の住人となった彼女にとって、最も困難な相手とは、王妃ヤドヴィガであった。敬虔なキリスト教徒である王妃は、異教徒であったアルドナを受け入れられない。

第2話:王の死

数年の外征から凱旋した王ヴワディスワフは、疲労から床につき、重篤に陥る。死を悟った王は、極秘に使者を送って近親者を集める。後継者はカジミェシュ、の意を明かすためであった。洗礼名アンナとなったアルドナは、二人の王女を産んだものの、男子はいなかった。カジミェシュの王位継承によってアンナが新王妃になることは許さない、と密談するヤドヴィガ。それを盗み聞いたアンナは、身の危険を覚える。

第3話:報復の陰謀

王の国葬を準備するなか、カジミェシュに婚外子ヨレンタがいることが発覚する。裏切られたと激怒するものの、結局は許すアンナ。一方、リトアニアへ帰る彼女の兄アルギルダスは途中、不審なハンガリー人の一団に気づく。狙いは、カジミェシュと家族の毒殺。ふたたび、クラクフへ急行したアルギルダスの報に、カジミェシュは妻と娘の城外への避難を決める。だが、アンナは毅然として、夫の側にいるのが妻の務めと公言する。

第4話:毒殺決行

王家毒殺を企む謎の一団は、金で買収した協力者を城内へもぐりこませる。警戒していた吟味担当官ヤンは、王妃用の飲みものを試飲、その場で即死してしまう。危うく難を逃れた王妃。騒然となった城内であったが、カジミェシュの王女たちを標的に、もうひとつの魔手が及ぼうとしていた。家族を人質にとられた門番が、毒入りの水差しを持ってドアをノック。そこへ駆けつけたのは、企みを知ったアルギルダスであった。

第5話:ハンガリー王妃の帰着

父王の死に間に合わなかったエルジュビェタが、ようやく戻ってきた。ハンガリー王妃の彼女は、姉のクネグンダとは異なり、カジミェシュの戴冠を歓迎した。それだけではない。聡明な彼女は、アンナの閉ざされた心を開かせようと努める。まるで、母王妃とアンナの不機嫌な関係を解消するのが、自らの役割だとでもいうように。さらに、意図的に粗野に振る舞うアルギルダスにも、強いインパクトを与える。

第6話:改宗への疑い

アルギルダスと狩りに出たカジミェシュは、弓や格闘技を競いあう。そのなかで、義兄弟のゆるぎない信頼関係が芽生えてくる。城に残り、宗教行事に出席したアンナは、王妃によってじっくりと観察されている。カジミェシュを呼んだ王妃は、アンナの改宗へ強い疑惑を表明。侍女エグレは邪宗の魔術さえ行っていると、彼女の追放を要求した。板ばさみのカジミェシュは、宴のあと寝室を訪ね、激しくアンナを求める。

第7話:騎士の求愛

アンナと馬の遠乗りに出たカジミェシュが、嵐にあう。風雨を避けた宿屋で、彼は慈悲を与えた民草がいかに為政者を慕うか、身をもって学んだ。忠臣の騎士ニェミェジャは、想い人の侍女ツトカにその愛を明かすが、ツトカは大きな当惑を隠しきれない。彼女は実は、胸中にあやうい炎を抱えていた。どうしても消し去ることのできぬカジミェシュへの恋心。彼女は神父に告解し、解決を求める。

第8話:不貞の裁き

戴冠式に招かれたリトアニアの一行。その中に、アルーナスがいた。アンナの初恋の人は、熱い想いをいまだ断ち切れない。城外でひそかに会ったアンナは、もう来ないで、と彼を拒む。王妃から監視役を命じられた侍女ヘレナが、それを目撃。アンナが不義密通を働いた、と偽って報告した。戴冠式前夜、城内に緊張と動揺が拡がる。毅然として、事実を述べるアンナ。ついにヘレナが、真実を口にして泣き崩れる。

第9話:偽装和解

王宮で開かれた道化芝居は、息子から離れられない母親の愚を思いきり茶化していた。笑う前王妃ヤドヴィガであったが、その笑いはこわばっていた。直後、前王妃は突然、修道院への隠棲を表明。彼女の強い誇りと信仰心が、批判封じのためにそうさせたのであった。ただし、アンナへの警戒心が緩んだわけではない。彼女は古い友人カタジナを呼び、新王妃監視網を築く。折もおり、アンナが身ごもった。

第10話:処刑と懐妊

アンナの不貞騒動は解決したはずなのに、カジミェシュの心中にはまだ、黒い疑いが残っていた。お腹の子の父は、他の男ではないのか。夫が示す重大疑義に、彼女は天性の率直さで対応する。執務室のカジミェシュは、王として初めて重罪人処刑の裁断を下す。犯人は元貴族、司教グロットと同族であった。司教の助言と要請にも関わらず、新王は厳として死罪を譲らない。グロットは、新王への強い反発を覚える。

第11話:敵意むき出す司教

外交をめぐってカジミェシュは、司教グロットに協力を求めたが、司教は評議会で公然と反対。あくまで、ドイツ騎士団との戦闘を主張した。彼を茶化す芝居が気になり、こっそり城下へ出た司教は、修道服のアルーナスを見て、敵のスパイと疑う。侍女のカタジナもまた、アルーナスを探していた。リトアニア出身の料理人ガビアに近づくと、そこで得たやり取りを悪意で誇張、アンナに報告する。怒った王妃は、ガビアを追放する。

第12話:暗転!祝いの夜

ニェミェジャとツトカの婚礼の宴。城内は、久しぶりに明るい。宴の後は、うち揃って夜の川岸へ。常軌を逸した侍女ヘレナが、そこで王に言い寄り、失敗してさまよううち暴漢に犯される。甥のボルゴが、悲報をもって到着した。母クネクンダの急死。長女逝去の報を知ると、前王妃は衝撃で生ける屍となる。ボルゴのもうひとつの急報は、先遺した伝令二名の行方不明。彼らはボヘミアの策謀にまきこまれたのだろうか。

第13話:焦燥する王

ドイツ騎士団の他に、ボヘミアが敵対行動を活発化する。焦るカジミェシュに対し、司教は修道院にプラハのスパイが潜む、と断言。前王妃ヤドヴィガの意を受け、カタジナがアルーナスの動静を探索していると知るアンナ。しかし彼女は、城に移送され衰弱していく前王妃を、怨讐を忘れて介護する。悲しみに沈む王。そのとき、奇跡のように、前王妃の意識が戻った。ペウカはボルゴの伝令不明を究明する密命を与えられる。

第14話:悪夢は告げる

魔術を使う侍女エグレが、悪夢で目覚める。アルーナスが木の枝にからまれ、血の雨が降る夢だった。アンナに何か不穏なことが・・・。アルーナスに会おうと彼女は決める。同じくアルーナスを求めたカタジナは、女盗賊バシカに襲われ、身代金要求の人質に。強固な要塞づくりを図る王が、財政協力で司教と交渉するも、その拒絶にあう。苦境の息子を励ます前王妃。アンナへの疑惑は霧散、ふたたび修道院へ戻ることを静かに伝える。

第15話:女盗賊と騎士

カタジナ救出の命を受け、ヤシェックは単独で盗賊の根城へ向かう。腕利きの賊と剣を交えて圧倒するも、背後から女首領バシカに襲われ不覚をとる。城内では、アンナが動揺していた。侍女エグレから、アルーナスが死んだと聞いたのだ。だとすればお腹の子は、その代わりに頂いた命なのだろうか。そこに、脚に傷を受けたヤシェック、助けられたカタジナがそれぞれ、疲れはてて生還する。

第16話:王女を死の道連れ?

凌辱された悪夢を忘れられず、精神を乱した侍女ヘレナ。アンナの不貞を虚言したことから、恋人ヤシェックに結婚を拒絶されると、さらに錯乱は助長した。沼に咲く百合の幻影を追い、王女二人を道連れに死のうとする。少年マチェックの目撃証言を得て、王自らが捜索隊を指揮。城外から駆けつけたヤシェックが、辛くも王女たちを取りもどした。密命を帯びて国を離れ、ボヘミアの支配地へ入ったペウカは、夜陰に乗じた数人に襲撃される。

第17話:錯乱の侍女哀し

幼い王女クンジャが、夜半に泣きだした。恐ろしい体験が後をひいている。カジミェシュは王室を傷つけた者は許せぬと、投獄されたヘレナを斬首刑に処すことを公言した。城代はじめ主だった者は、いっせいに反対した。慣習法が士族の極刑を禁じていたのだ。ヤシェックも同調したが、ヘレナ狂乱の起因が暴行にあると知るや、犯人を見つけて減刑を願うことにする。そんな中、アンナが出血。もしや、流産なのか・・・。

第18話:二人の城外追放

ヘレナを助けようとするヤシェックに、カジミェシュが激怒する。親友か、それとも裏切り者か。怒号の挙句、カジミェシュはこの忠臣を追放してしまう。その後、母たる前王妃に諭され、ヘレナは放免される。しかし、前王妃ヤドヴィガは、不当な判断もおかした。アンナに忠実なエグレは魔女の異教徒だ、と注進したカタジナの言葉を信じ、エグレに城を去るよう申し渡したのだ。

第19話:情事への誘惑

エグレ追放を知ったアンナは、ヤドヴィガとカタジナに激しく抗議する。味方のいない孤独感。おりしも新人侍女マフナは、エグレの残したお守りを壊し、ただの土偶と蔑む。思わずアンナは、彼女に平手打ちを加える。そのときすでにマフナは、カジミェシュに誘いの罠を仕掛けていた。捕囚の身になったペウカは、地獄の底にいた。ボヘミア王のスパイになれという命令を拒んだペウカに、容赦ない拷問が加えられる。

第20話:大きすぎた代償

ダンス教師ジョバンニのレッスンで、侍女マフナと踊ったカジミェシュは、彼女の誘惑に負けた。翌朝、寝室にいる二人を目撃したアンナは、我を忘れて走り、階段から転落する。危険な出産が始まった。しかし、結果はあまりにも無残だった・・・。リトアニアへ向かうエグレとガビアは、道中で遭遇したならず者が、囚われのペウカと同房であったと知る。襲ってきた男になんとか逆襲した二人は、男を縛り、クラクフへ戻る。

第21話:死線さまよう王妃

王妃アンナは死産のあと、急速に衰弱、重篤となった。薬草を求めた修道院から、修道士になったアルーナスが到着。彼はかつて自らの姉を救った秘薬を調合し、死神の手からアンナを奪いかえした。沈みこんだままの忠臣ニェミェジャは、複雑な動きをみせていた。ボローニャ帰りのミコワイは、スパイではないか。部下を使った探索が悲惨な失敗に終わったとき、緊張の糸が切れた。神の前に身を投げ、ニェミェジャは告解を求める。

第22話:義父を救え

ニェミェジャの苦悩とは、ボヘミアのスパイを働いたのが他ならぬ自分であったことだった。捕囚のペウカを殺すと脅され、やむなく引き受けたのだ。その罪を償う方法は、義父ペウカを救出し、愛妻ツトカを喜ばすしかない。王から追放され盗賊団を追うヤシェックは、一味の内紛にからみ、女首領バシカに手を貸す。彼はいつしか、彼女を愛していた。そのころ、寂寥に沈む王妃アンナを、さらに衝撃の一打が襲う。彼女はもはや、子を産めない身体だった。

第23話:王妃の孤独

寛大な王を敬う陶器職人ユゼフは、念願成就しロザリアとの結婚前夜を迎えるが、火事が原因で二人して焼死する。ヤシェックは、領地へバシカを伴い、一夜をともにしていた。侍女となったヤシェックの妹ヤグナは、ダンス教師のジョバンニに恋心を抱く。いくつもの愛がさまざまな顔を見せるとき、アンナが姉妹のような関係のエグレに、カジミェシュが稀にしか寝室に来ないことをもらす。王子が産めぬとわかれば、城を追われるのか、とアンナの不安は募る。

第24話:乱入阻止

王妃の真実を知ったカジミェシュが、アンナを責める。非が自らにあるだけに、八つ当たりはいっそう激しい。王がいらだつ原因は、他にもあった。司教グロットの王権無視。側近の書記が税を掠めて拘留されると、力ずくで奪還の挙に出たのだ。領地策定の交渉で王が留守の中、城を守るべく弓を取り、一人アンナが立ちはだかる。そのころ王は、ハンガリー、ボヘミア隣席のもと、ドイツ騎士団と困難な外交に没頭していた。

第25話:密告

騎士ヤシェックがひそかに、妹ヤグナをバシカと赤ん坊のいる隠れ家へ案内する。愛のためにはすべてを捨てる兄の姿に、ヤグナが動揺する。父の意志に逆らっても、恋するダンス教師と結婚すべきか。ツトカから真相を聞いたアンナは、手を差しのべることに。バシカの警護に嫌気がさした若者ゲトカは、隠れ家を飛び出し、盗みで捕まった。両手切断の刑を恐れた彼は、女盗賊バシカの居どころを吐く。

第26話:斬首!貫かれた愛

地下牢のバシカは拷問に屈せず、ヤシェックとの関係を明かさない。彼女の唯一の懸念は、一人放置された赤ん坊だった。幸か不幸か、逃げたゲトカが幼子の許へ。ヤシェックが到着すると、ゲトカは首を吊って死んでしまう。市場広場で、バシカの斬首刑が執行される。罵声と怒号のなか、子どもの無事を伝えるヤシェックの声が響いた。帰国したカジミェシュは、アンナの寝室訪問を反故にした。代わりに、積年の思いを遂げる激しさで、ツトカを抱擁する。

第27話:王の背信

騎士ペウカはヤグナに恋人がいると知り、求婚を撤回、身をひくことに。恋人がダンス教師と判明するや、城代の父は娘の結婚を認めない。ヤグナは駆け落ちを決意する。ダンスの最中、カジミェシュが夕食後に寝室で待つ、ツトカに耳打ちする。その夜、夫ニェミェジャが帰還した。王の誘惑に抗し、自室で自制するツトカ。するとニェミェジャが、夜が明けるとまた王の命でプラハへ発たねばならぬことを告げる。

第28話:心の声を聞け

カジミェシュを慕う心が夫だけでなく、忠節を誓う王妃アンナへの裏切りでもあると苦しむツトカは、城を出てしばらく夫の実家へ戻ることを願いでる。そのころ、ヤシェックは危機にあった。彼を恨む廷臣の一人が乳母と赤ん坊を拉致、王の前に差し出して、バシカとの関係を暴いたのだ。悪名高い女盗賊を匿ったとなれば、たとえ親友の忠臣とあっても不問には付せない。王は煩悶する。

第29話:世継ぎなき王室

カジミェシュのアンナへの振る舞いが、露骨によそよそしい。王子を生めぬ身は、もはや用なしなのか。王妃の絶望は深まる。修道院では前王妃が、娘エルジュビェタの息子を次王に、と策をこらす。使者で発ったニェミェジャが途上、何者かに襲われる。救出のために急行したヤシェックは、意識を失って生死をさまよう彼を発見した。報を受けた王は、ツトカを得たい邪心から、ニェミェジャを旅立たせたと告解していた。

第30話:夫婦愛に亀裂

ニェミェジャの重篤がつづいている。離れずに看護するツトカは、見舞った王に言う。夫に忠実でなかったことを悔い、王への愛は捨てる・・・。意識を回復したばかりのニェミェジャが、それを聞いていた。カジミェシュの胸中に、アンナとの離縁が去来する。忠臣たちの反対に、苛立つ王。呼び出されたアンナは、追放されてもリトアニアとの同盟は変わらない、良い思い出だけを残して去りたいと告げる。

第31話:伝染病におののく

女執事ガビアが、高熱と喉の痛みを訴えて倒れる。城外では同様の症状で商人と御者が死んでおり、ガビアはこの商人と接触の機会があった。恐ろしい伝染病の蔓延か。おりしも、王女クンジャも高熱を発する。王はアンナの協力のもとに、彼女の兄アルギルダスをクラクフへ招いていた。リトアニアの略奪を騒ぎたてる隣国。アルギルダスが形式的な詫びを入れることは、カジミェシュの重要な外交戦略だった。

第32話:暗殺の森

伝染病の恐怖が去り、アルギルダスとカジミェシュは晴ればれと狩りを楽しむ。二人は、分かちがたい義兄弟となっていた。狩りの前夜、城外に宿をとった一行。その様子を物陰から、じっと監視する一群がある。蛇のごとく執拗に、カジミェシュを仇と狙う一家の残党であった。当日、獲物の猪に上機嫌な義兄がカジミェシュに近づいたとき、王を的にした毒矢が放たれた。それは王の盾となったかのように、アルギルダスを射る。

第33話:俗界に訣別

ハンガリー王妃エルジュビェタが帰国、衰弱したアルギルダスを見舞う。一瞥以来、心に住み続ける勇者が死と格闘している。その足で王妃は、母ヤドヴィガが待ち焦がれる修道院へ。前王妃は俗界を捨てる前に、愛娘との再会を望んでいる。望みが実現すると、重い扉の断絶の音を聞きながら、彼女はすべてを捨てて神の僕となった。エグレが魔女の儀式を行ったと告訴する者が現れる。それを否定した証言者は、意外にもカタジナだった。

第34話:“魔女”の受洗

エグレの神判が広場で行われる。熱した火箸を掴み、その回復いかんで神意を伺うという。彼女の右手が躊躇なく、それを握った。群衆がどよめき、「聖女」の声すらあがる。エグレはすでに、不思議な体験をしていた。ガビアの回復を祈ったとき、もうひとつの強い存在を感じたのだ。あれがキリスト教の神なのか。彼女は洗礼を受けようと翻意していた。カジミェシュはようやく、後継者を姉エルジュビェタの子息にすると決断する。ただし、それはハンガリーから外交上の譲歩を得ることが条件だった。

第35話:絶望のどん底で

ワルシャワの宿屋に、打ちひしがれて泥酔する男がいる。ヴァヴェル城を追放され、地位と財産を失い、妻にも先立たれた無残なリゲンザだ。王暗殺を謀った男が、彼に接近する。エグレの娘アウドレは、少年マチェックの関心が自分にないと知り、なじみの森へ。木に縄を吊るして死のうとしたとき、子犬の鳴き声に気づく。アヴィニョンの教皇が、ドイツ騎士団とポーランドの紛争を公判で決着する許可を出す。

第36話:甘きワインは誘う

帰国したカジミェシュは、政治の多忙にかまけてアンナを顧みることがない。アンナの心に空虚が拡がっていた。そんな時、新しい御酒吟味官イジが王妃の美貌に気をとられ、ドレスに高級ワインをこぼす。大切なドレスなのに不思議と怒りを覚えないのは、イジの熱い視線のせいだと自覚するアンナ。ヤシェックは、馬車の車軸が折れて難渋する女性の一行を助ける。別れ際、名前を問うヤシェックに、彼女は一度きりの邂逅だ、と名を明かさぬまま去る。

第37話:激情の果てに

仇敵であった司教グロットが、教皇の公判でドイツ騎士団の暴虐を証言、カジミェシュの利益に大きく貢献する。司教の一家は、騎士団から残忍な殺戮を受けた被害者だった。官邸に噂が流れていた。イジがかなわぬ恋にこがれている・・・。侍女エグレは、アンナに初恋のアルーナスを見つめる時と同じ眼をしている、と自重を懇願。しかし、アンナは身体の不調を押し、何かにつきあげられるように逢瀬へ。イジとの情事ののち、アンナが高熱で昏倒する。

第38話:王の腕に抱かれて

リゲンザが襲われ、重篤となっている。遭遇した司教とヤシェックは、前非を悔いる彼の口から、騎士団の悪辣な偽証工作を聞きだした。ヤシェックはリゲンザをヴァヴェル城まで搬送すると、エグレの介護にまかせる。小康をえたアンナが、王女たちに「少年と蛇」の伝説を語るうち、まるでその蛇にかみつかれたかのように倒れた。熱が下がらず、身体に黒い斑点がでる。ただならぬ容体を見て、カジミェシュは心の底から悟った。愛しているのは、アンナだけなのだ、と。

第39話:悲しみの鐘が鳴る!

王妃の病室から、断末魔の叫び声が聞こえる。耐え難い痛みが、アンナを苛んでいた。特別の許しがあり、修道院からアルーナスが来るが、彼の薬草もすでに効はない。抱きしめる王に、その愛を疑ったことを悔い、彼女はこと切れた。ヴァヴェル城の鐘があわただしく悲劇を伝えたあと、王宮は悲嘆に包まれる。王女たちの苦哀は、傍目にもいたましい。幼いクンジャは、エグレが城を去ると告げられ、重なる喪失感から失神する。

第40話:遺言のように

王妃アンナの死を契機に、明らかにカジミェシュが変わった。罪を償い、王国のために命を賭けたリゲンザを赦し、アンナゆかりの者たちすべてを城内に残す。寛容を身につけ、大王への道を歩み始めたのだ。しかし、アンナのいない空虚からは、いまだに逃れられない。彼は前王妃に会うべく、修道院へ向かう。老いた母ヤドヴィガは、不測の陣痛から粗末な鍛冶屋で出産したことを明かし、それゆえ常に平民の王であれ、とカジミェシュに諭す。

第41話:復讐の闖入者

少年マチェックが、城内で見かけぬ男に会う。騎士ヤシェックの花嫁随行員と偽った男こそ、暗殺グループ最後の生き残りだった。男は臣下の一人を殺すと、その装束で身を包んで潜伏する。城砦強化の資金難をめぐり、カジミェシュはここでも大王の資質を示す。市民の嫌悪感を指摘する城代の諫言をしりぞけ、ユダヤ人優遇策に舵をきる。時代の大勢に抗した、信じがたい英断だった。

第42話:前王妃召天

宮内長官ネカンダと老侍女ボジェナの、老いらくの恋が実る。長官に祝意を述べるカジミェシュ。そのとき、王を暗殺者の短剣が襲った。瞬間、王の前に長官が。幸せの絶頂にあったネカンダが、身代わりとなる。修道院からは、前王妃危篤の報せが届く。彼女に侍従した修道女の重体回復を祈り、それを最後の仕事に旅立っていく信心深き貴婦人。息絶えた母を抱き、涙を流す王。アンナに続き彼は、もう一人の最愛の人を失った。

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『大王カジミェシュ~欲望のヴァヴェル城~』(C)Telewizja Polska S.A.

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