皇后の記 ロイヤルロマンス 世紀の三角関係

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あらすじ

  • 第1話~第25話
  • 第25話~第54話

第1話

1626年。寧遠の戦いにおいて、後金の創始者・ヌルハチは、敵の大砲により負傷。初めての惨敗に死を覚悟する彼だったが、息子のドルゴンに担がれ、なんとか戦地から脱する。その後、休息を取っていた彼らの前に1台の馬車が。中から出てきたのは、ドルゴンの幼なじみのユアルだった。久しぶりの再会に喜ぶ2人。やがて、ユアルに同行していた医師であるチョルジの処置により一命を取りとめたヌルハチらは、無事に都へと帰還するのだが…。

第2話

死の間際、ヌルハチはハン位継承の詔書をホンタイジに渡したことを、大福晋のアバハイに告げた。それでは約束が違う――驚愕し再考を願い出るアバハイだったが、ドルゴンが後継者となれば騒乱を招くだけでなく、彼自身の命が危うくなることは確実である。嘆くアバハイに許しを請いながら、息を引き取るヌルハチ。しかし、アバハイは諦めてはいなかった。彼女のよからぬ動きを察したユアルは、ドルゴンに阻止するよう促し…。

第3話

謀反を企てたとして捕らえられていたアジゲが解放された。しかし、自由の身となった彼は、自分の免罪を訴えて尽力してくれたドルゴンを「臆病者」と罵倒する。母の仇であるホンタイジに平身低頭するドルゴンの姿に、我慢がならなかったのだ。憎きホンタイジに飼い殺されるならば死を選ぶと吐き捨てるアジゲ。犠牲となった母のためにも自分たち兄弟は生き延びなければいけない――どうすべきかと思い悩むドルゴンに、ユアルは…。

第4話

ユアルの進言により民族間の差別が廃され、奴隷として虐げられてきた漢人たちも土地を持てるようになった。ヌルハチが定めた法を覆したホンタイジの大胆な改革に、民衆は称賛の声をあげる。それを見届けたユアルはホルチン部へ戻ることに。出発の日、彼女は満月の日にホルチンで婿選びの武術大会が行われることを告げた。大会に必ず勝つと約束するドルゴン。しかし、その後、停戦したはずの明軍が東進してきたとの報告が…。

第5話

ドルゴンの到着を待ち続けるユアル。しかし、婿選びの武術大会を兼ねた競馬祭当日になっても彼は現れなかった。ドルゴン以外に嫁ぐつもりはないユアルは、マングスに婿選びの中止を嘆願するが、後金の大ハンであるホンタイジまで来ている以上、そんなことは無理だと聞き入れてもらえず、競馬祭は予定通り始まってしまうのだった。そして迎えた最終決戦――予選を勝ち抜いたモンゴルの王子たちに混じって、なんとユアルの姿が…。

第6話

ドルゴン戦死の報を受けてから、ユアルはまるで抜け殻のような状態になっていた。ホンタイジへの輿入れの日――ドルゴンを弔うために五雲山を訪れた彼女は、短刀で自害を図る。しかし、すんでのところでロンゲに阻まれてしまい、ユアルは死ぬことさえ自由にできない己の立場を嘆くしかなかった。その頃、瀕死の状態から奇跡的に命を取り留めたドルゴンは、助けてくれた緑珠(りょくしゅ)とともにホルチン部へと向かっていた…。

第7話

チャハル部がホルチン部への侵攻を企てているのを受けて、マングスは自らチャハルに足を運び、先日の武術大会の件を詫びた。ユアルとは別の孫娘を嫁がせると約束するマングスだったが、リンダン・ハンとエジェイの怒りはおさまらない。戦はチャハルにとって得策ではないと説いて思い留まらせようとするマングス。一方、後金では、アミンたちがチャハルへの出兵命令を出さないホンタイジに不満をぶつけ…。

第8話

指揮官である自分に刃向かった罪でドルゴンを処罰しようとするアミン。その緊迫した状況のなかで、ホーゲは大ハンの金牌を掲げた。それは、万一の時は兵を統率するようにと、ホンタイジから託されたものだった。アミンは構わず始末するよう配下に命じるが、金牌を軽んじれば死罪とあっては引き下がらざるを得なかった。処罰は回避された――しかし、ある事実を知ったドルゴンの心中は穏やかではなく…。

第9話

危機に瀕した故郷を救うべく、ユアルは単身、ホルチン部へと向かった。自分への断りもない彼女の行動に、激怒するホンタイジ。彼女の目的がドルゴンを引っ張り出すことにあることは明らかだ。その手に乗りたくはないが、背に腹はかえられない。ホンタイジは、ユアルを連れ戻せとロンゲに命じ、万一ごねた場合はドルゴンを送ると伝えるよう言い渡すのだった。その頃、ホルチンの援軍の役目を担うホーゲとジルガランは…。

第10話

皇族の婚姻は大ハンが決めるという掟に背き、無断でドドとアブタイの娘との縁組を進めようとしていたアジゲ。そのことが露見し、ホンタイジの逆鱗に触れた。ドルゴンの必死の説得で思い留まったアジゲは自らの非を認め、ホンタイジに詫びる。命こそ助かったものの、アジゲは罰として正白旗の旗王位をはく奪されてしまうのだった。ところが、彼に代わってドルゴンが旗王に任命されたことで、アジゲは怒りを爆発させ…。

第11話

大ハン・ホンタイジは自らが将となって大軍を指揮し、明に猛攻撃を仕掛けた。しかし、袁崇煥(えん・すうかん)率いる関寧鉄騎の強さは凄まじく、後金軍は多大な犠牲を払うはめに。そのうえ明軍は、大遼河から山海関まで強固な防衛線を敷いていた。このまま力勝負を続けても勝ち目はないが、国の命運をかけた決戦である以上、退却は断じて許されない。そこでドルゴンは、明の防衛線を回避する案をホンタイジに進言し…。

第12話

捕らわれの身となったドルゴンとロンゲを牢から逃がすため、夫のエジェイから鍵を盗もうとするハルジョル。だが、無情にも目論みは失敗に終わった。エジェイの怒りを買った彼女を守ろうと、ロンゲは自分が処罰を受けると訴え出る。その言葉を聞いたエジェイは、容赦なく刀を抜くと、彼の体を刺し貫いたのだった。その後もホンタイジからは何の音沙汰もなく、エジェイはドルゴンたちの処刑を実行しようとする。その時…。

第13話

朝議の最中、大ハンに直接伝えるべき重大な報告があると発言したドド。許しを得てホンタイジのそばに近づいた彼は思いもよらぬ行動に出る。隠し持っていた短刀をホンタイジの首元に突きつけたのだ。驚愕する一同――そこに1人だけほくそ笑む男がいた。謀反の首謀者・アミンである。彼の合図で朝堂に乱入した配下が周りを取り囲む中、大ハンの座から退くようホンタイジに命じるアミンだったが、事態は思わぬ展開に…。

第14話

大凌河での戦いはすでに3か月に及んでいた。後金軍に包囲され、援軍も断たれた状態が続き、祖大寿(そ・だいじゅ)の顔にも疲労の色が。息子の可法(かほう)は降伏すべきと進言するが、大寿はこれを拒否。しかし、戦に巻き込まれる民の命を思い、考えを改めて降伏することを決意するのだった。投降した彼らに誠意を示すホンタイジ。ところが、家族を迎えに行きたいと言って錦州に戻った大寿が、心変わりしたとの報告が…。

第15話

大凌河の戦いを制して以降、後金に帰順する漢人が増えた。彼らへの優遇策も功を奏し、優秀な人材も集まっていく。これまで、科挙を取り入れるなど漢化を進めてきたホンタイジだったが、国の更なる発展と先行きを見据え、明の六部を踏襲して新たな行政機構を設立させることに。各部の長に若い王子たちを任命し、六部を統括する最も重要な責務をドルゴンに託したのだ。一方、役職から除外されたホンタイジの息子のホーゲは…。

第16話

大酒をあおるドルゴンを寝所へと強引に連れ帰ったシャオユアル。ところが泥酔した彼は、彼女をユアルと勘違いする始末。新婚初夜にもかかわらず、他の女性を想うドルゴンに苛立ちつつ、シャオユアルは“あなたを愛している”とすがる。するとドルゴンは、そんな彼女を振り払って部屋を出て行ってしまうのだった。一方ジェルジェルは、ハルジョルをドルゴンの側福晋にと考えていた。だが、その提案を聞いたホンタイジは不満気で…。

第17話

後金に帰順する証しとしてチャハル部の太后・スタイから玉璽が献上された。歴代王朝に受け継がれ、それを奪い合う結果、多くの血が流された伝説の至宝である。それをこのままホンタイジに渡すのはもったいないと考え、数日貸してほしいと弟のドルゴンに頼んだアジゲだったが、頭ごなしに怒鳴られてしまい、腹を立てるのだった。一方、玉璽を手に入れたことを内密にするドルゴンに、叛意があるのではと疑うホーゲは…。

第18話

妓女の曦月(きげつ)がいた倚紅苑でドルゴンの令牌が見つかった。曦月はホンタイジの命を狙った秋葉会の頭目でもある。ドルゴンは秋葉会と何か関わりがあるのか――。ホンタイジはドルゴンを呼びつけて直接問いただすが、彼が隠し事をしていることを察して激怒。私を殺したいなら機会をやると、彼に短刀を投げつけ、裏切りに対する無念さと怒りをぶつけるのだった。それを聞いたドルゴンは、ゆっくりとホンタイジに近づくと…。

第19話

母・アバハイの10回目の命日がやってきた。母の霊位の前で、感情を押し殺しながらもホンタイジに服従せざるを得ない境遇に対するつらい胸の内を吐露するドルゴン。そこに、ユアルからの供物を携えたスモアルが。ドルゴンは、そばにいけない自分のために、ユアルを守ってほしいとスモアルに依頼するのだった。その頃、五宮の最下位に落とされながらも恨み言ひとつ口にしないユアルに、ホンタイジは釈然としないものを感じ…。

第20話

清が建国してから初めての遠征で、ドルゴンは59もの城を落として凱旋した。ホンタイジは彼の功績を称え、労をねぎらう。そのうえで、あらぬ疑いをかけて無用のケガを負わせてしまったことを詫びるのだった。その後、ホンタイジはユアルの居所を訪れた。夢の一件で激怒して以来、実に数か月ぶりのことである。ユアルを腕に抱いたホンタイジは、自身の嫉妬深さを認めながらも、ユアルの心を掌握できないもどかしさを口にし…。

第21話

重陽節の宴の最中、グルニから漢服の着付けを頼まれたユアルは快く了承し、彼女とともに宴席を中座した。それを見届けたナムジョンは、さりげなくエジェイに近づき、今ならユアルに会えると仄めかす。すべてナムジョンとシャオユアルが仕掛けた罠だとも知らず、エジェイはすぐさまその場を離れるのだった。その頃、ユアルはグルニの着付けを終えて1人で部屋にいた。そこにエジェイが。悲鳴を上げるまもなく薬で眠らされた彼女は…。

第22話

帰順したはずのチャハルが決起したとの報告が。聞けば、エジェイが死んだと思い込んだ太后スタイが息子の敵討ちを呼びかけ、ユアルを死罪に処そうとしているという。チャハルの愚行に憤ったホンタイジは、ドドにチャハル討伐を命じた。チャハルとの開戦は、各方面に悪影響を及ぼすことになる。范(はん)は、大局を見極めて怒りを鎮めるよう訴えるが、ホンタイジは耳を貸さそうとしない。するとドドは、ホンタイジの命令に異を唱え…。

第23話

ユアルを守ろうとしたスモアルは、ナムジョンの怒りを買って鞭打ちの刑に。ユアルは、スモアルが酷い目に遭ったのは自分の無力さゆえだと涙を流すのだった。その頃、ハルジョルの元を訪れたホンタイジは、彼女に“宸妃”という称号も与えたうえ、宮殿を“関雎宮”と名付けた。とある恋の詩にちなんだその名は、彼の愛の証しでもあった。この寵愛ぶりに怒り狂ったナムジョンは、ハルジョルのお腹の子を排除しようとたくらみ…。

第24話

出産の予定日はまだ先だというのに、ハルジョルがお腹の痛みを訴えた。しばらくして落ち着いたものの、早産の可能性も考慮し、ホンタイジは助産師を待機させるようダル太監に命じた。時を同じくして、静思宮にいるユアルも産気づく。ところが、宮中に1人しかいない助産師はハルジョルの元におり、ジェルジェルに助けを求めようにも関雎宮の中に入ることは許されなかった。やむを得ず、スモアルはドルゴンに協力を請うのだが…。

第25話

「朕への愛に偽りはないか?」。ホンタイジの突然の問いに、ハルジョルは戸惑いの表情を浮かべた。しかし、自信がないのだと自嘲気味に笑うホンタイジを見つめ、ハルジョルは彼への愛を伝える。それを聞いたホンタイジは黙って彼女を抱きしめながら、なぜユアルはハルジョルと違っていつまでも過去を断ち切れず、幾度も自分に苦痛を与えるのかと、心の中でつぶやくのだった。その頃、ドドとともにチチゲの墓を訪れたマンユは…。

第26話

八皇子が高熱を出し、危険な状態だという。知らせを受けたホンタイジは急いでハルジョルの元へ駆けつけた。息子の状態に気が気でないハルジョルは、ユアルを許してほしいとホンタイジに訴える。彼女は、祖父がユアルの件で怒っている夢を見ていた。それで、八皇子の命が危うくなっているのは祖父が怒りをぶつけているからだと考えたのだ。こうして彼女のおかげで冷宮から解放されたユアルは、久しぶりに我が子の九皇子を胸に抱き…。

第27話

“正白旗は最強、睿親王に敵はなし”の掛け声とともに帰還したドルゴンと正白旗。その威風堂々たる様に大臣たちからは感嘆の声が上がった。その後、ホンタイジの前に進み出たドルゴンは、軍中であることを理由にひざまずくことも勅命に従うことも拒否。己の力をホンタイジに見せつけたのだ。これらはすべて、ユアルが授けた策だった。その時の様子をスモアルから聞いたユアルの顔には笑みが浮かぶ。一方のホンタイジは…。

第28話

ドルゴンは、ホンタイジの招きを受け、ユアルの冷宮を訪れた。酒を酌み交わしながら話をするホンタイジ。これは果たして“鴻門の会”か否か。場の空気は張り詰め、酒を注ぐユアルの手も震える。同席した彼女にも、ホンタイジの真意が読めないのだ。しばらくして、ホンタイジはドルゴンにいくつかの問いかけを発し、こう尋ねた。「個人の恨みと国の危機に直面した時、どちらを優先するか」。ドルゴンが出した答えは…。

第29話

ハルジョルが危篤との知らせに、動揺を隠せないホンタイジ。一刻も早く彼女の元へ帰らねば――統帥という立場の自分が戦線を離脱することに後ろめたさを感じつつも、ホンタイジは指揮をドルゴンに託し、戦場をあとにするのだった。一方、ホンタイジの帰りを待つハルジョルの命の灯は、今まさに消えようとしていた。彼女は、付き添っていたユアルに、陛下を許し、自分に代わってお世話にしてあげてほしいと言い遺すと…。

第30話

フリンに毒入り菓子を届けた者を突きとめるべく、ジェルジェルは宮女たちを集めた。だが、いくら調べても該当する者はいないと言う。間もなく、ナムジョンの侍女のリンアルが溺死したとの報告が。口封じのためにナムジョンが手を下したのだと息巻くジェルジェルを、証拠もなしに決めつけるなとたしなめるホンタイジ。しかし、ナムジョンを疑うのはユアルも同じだった。ロンゲ曰く、リンアルの検死結果に疑わしい点はないようだが…。

第31話

牢の中にいた洪承疇(こう・しょうちゅう)の前に、突然現れた2人組の男女。口元は布で覆っており何者なのかは分からないが、彼を助けに来たのだという。承疇は訝しがりながらも、2人の力を借りて牢から逃げ出すことに成功するのだった。一方ホンタイジは、ユアルが承疇を連れてくるのを待っていたが、彼女を見失ったとの報告を受け愕然とする。そしてロンゲに捜し出すよう命じた直後、当のユアルが令牌を使って都を出たとの知らせが…。

第32話

体調が優れないのを押して外へ出てみると、清兵の屍が無数に転がっていた。一体何が起きたのだ――そう問い詰めるホンタイジに対し、ロンゲはためらいながらも、すべてホーゲの仕業であると耳打ちするのだった。やがて、宿営地に戻ってきたホーゲは、今回の一件を父親であるホンタイジのためにやったのだと釈明。そして、“父上の黙認もあり…”というホーゲの言葉を聞くや否や怒りを露わにしたホンタイジは…。

第33話

ホンタイジが崩御し、清朝は新たな皇帝を早急に決める必要に迫られていた。有力候補は2人――ホンタイジの嫡子であるホーゲと、数々の武功を立ててきた“軍神”ドルゴンである。新帝選出の話し合いを前に、アジゲやドド、甥のショトらがドルゴンに即位への決意を促し、また、両黄旗の一部の重臣たちが睿(えい)親王府を訪れて、彼の支持を表明した。翌日、朝堂へ向かっていたドルゴンは、内密の話があるとジルガランに呼び止められ…。

第34話

流産して以来、精神的に不安定な状態であるばかりか、どこからか届いた文を読んでは“復讐”という言葉をつぶやいていたシャオユアル。そんな彼女が、1人でどこかへ出て行ったという。侍女から知らせを受けたドルゴンは、彼女を捜しに駆けだした。その頃、ユアルへの憎しみを募らせたシャオユアルは、永福宮に向かっていた。子を失った苦しみを倍にして返してやる――そう心に誓った彼女は、フリンを連れ去り…。

第35話

フリンの即位後、ドルゴンは摂政王となり政治の実権を握った。これをよしとせず、同じく摂政であるジルガランに、貝勒たちを国政から排除したり、独断で法の発布まで行うドルゴンを止めるよう訴えるホーゲ。しかし、文句ばかり言うなと一蹴され、不満は募るばかりであった。その一方で、ドルゴンの強権政治に異を唱える人物がもう1人いた。ユアルである。彼女は、ドルゴンが逃人法を復活させたことに憤り…。

第36話

幼帝・フリンも、いずれは自ら国を治めていく立場にある。今はそのために必要な知識を身につけなければならない時期ではあるが、まだ幼い彼にとって講義の時間は苦痛でしかなかった。ホーゲからの遊びの誘いに乗って勉強を放り出してしまうフリン。そればかりか、ホーゲの影響を受け、ユアルに向かって乱暴な言葉遣いをしたり、“僕を怒らせる者は罰するぞ”と横柄な態度を取る始末。ユアルは、フリンにホーゲとの接触を禁じ…。

第37話

「フリンを殺すなら、先に私を殺して」――ユアルはひざまずいてドルゴンに訴える。信じていたドルゴンがフリンの命を狙ったかもしれないという事実は、彼女の心を打ち砕くのに十分だった。“あなたを信じられなくなったら生きている意味がない”と涙を流すユアルを前にして、ドルゴンは自分の潔白を証明するためにもこの件の真相を突き止めることを誓うのだった。そんななか、清の都を盛京から北京に移す計画が話し合われ…。

第38話

ある日、関外で屋敷を物色していたホーゲは1つの物件に目を付ける。中の様子を確かめようとしたその時、アジゲが突然割り込んできた。いがみ合う2人。そこへ騒ぎに気づいた屋敷の主人が。彼の名は周奎(しゅう・けい)――屋敷の主は、崇禎(すうてい)帝の岳父だったのだ。すでに滅んだ明の皇帝の身内であると名乗るとは謀反を起こす気かなどと、あらぬ言いがかりをつけたアジゲは、周奎の体を槍で貫き…。

第39話

すぐにでもユアルを娶りたい一心で結納品を送り、婚礼の日取りまで選んだドルゴン。しかし、肝心のユアルは決断できずにいた。いつまで待たせるのかとドルゴンは責めるが、ユアル自身、どうして彼の求婚に対して首を縦に振れないのか分からないのだ。ただ少なくとも彼女の中では、フリンの暗殺を図った黒幕を捕まえない限り、心の平穏が得られないのは間違いなかった。また、皇太后であるユアルの再嫁には、異を唱える者もおり…。

第40話

昏睡状態から目覚めたフリンは、ドルゴンを怖がり拒絶。ユアルも、すでに発した再嫁の詔書を撤回するようドルゴンに願い出た。その理由は、ユアルがドルゴンに嫁ぐことをフリンが嫌がっていたからだ。蔑ろにされたドルゴンの怒りは凄まじく、誰も手がつけられない。だが、その後もユアルの意志は変わらず、2人の婚儀は中止となった。その晩、本来であれば新居となるはずだった居所で、ドルゴンが1人酒をあおっていると…。

第41話

ドルゴンが意のままに朝廷を牛耳っていることに我慢がならないフリンは、打つ手はないかとホーゲに訴えた。ドルゴンの増長を阻止するためにも、フリンが親政を始めて実権を取り戻すしかない――ホーゲたちから策を打ち明けられ、躊躇するジルガランだったが、結局は協力せざるを得なかった。一方、フリンから事の次第を聞かされたシャオルーズは、口外したら命はないと言われていたものの、義父のロンゲに話すべきか思い悩み…。

第42話

ユアルの誕生日を祝う催しの最中に刺客の襲撃を受け、刀傷を負ったドルゴン。小刀に仕込まれた毒が全身に回り苦しめられるが、彼はドドの持参した薬で一命を取り留めたのだった。しかし、激しく争った際に左脚の靭帯が切れて歩行が困難に。そればかりか刺客を放ったのがフリンだという事実が、彼に追い討ちをかけるのだった。この一件を徹底的に調査した結果、ホーゲが裏で糸を引いていた事実が判明。報告を受けたドルゴンは…。

第43話

愛息子フリンの死に打ちひしがれているユアルに、ボゴルへの譲位を訴えるナムジョン。即答こそしなかったものの、ドルゴンの即位を阻むには、それ以外に策がないことはユアルも分かっていた。圧倒的に不利な状況の中、彼女はジルガランたちと手を組み、必ず先帝の皇子を即位させることを誓うのだった。そんななか、息子が皇帝になると上機嫌なナムジョンとは対照的に、ボゴルは自分がドルゴンに殺されるのではと怯え…。

第44話

フリンが戻ってきたことにより、皇帝の座を巡る争いには終止符が打たれた。そんなある日、自分の政務のやり方に口を出すドルゴンに、フリンは腹を立てる。我らは協力し合える間柄ではないと言い放つと、ドルゴンが止めるのも聞かずにその場を立ち去り、愛しの若兮(じゃくけい)の元へと向かうフリン。その頃、若兮は天寧寺に来ていた。亡き母の位牌に手を合わせながら、想い人が皇帝だったことへの複雑な気持ちを吐露し…。

第45話

若兮(じゃくけい)を想うフリンには、ナブチを娶る気などこれっぽっちもなかった。相変わらず彼女を邪険に扱っていたフリンは、ユアルにその態度を咎められる。そればかりか、“あなたの皇后はナブチだと決まっている”とまで言われてしまうのだった。いい加減に嫌気が差したフリンは強硬手段に出た。冕冠と龍袍を返上し、退位すると宣言したのだ。父上やご先祖に顔向けできるのかと訴えるユアル。だが、フリンは断固として譲らず…。

第46話

若兮(じゃくけい)は、大同の民を虐殺したドルゴンを責め、殺人鬼と罵った。彼女の言葉に、なぜあんなに残虐なことをしてしまったのかと自問自答し、皆から恨まれる己の人生を嘆くドルゴン。その一方で、自分を真っ向から叱責してくれた若兮に好意を抱き始めるのだった。同じ頃ユアルは、なかなかナブチとの婚礼を挙げようとしないフリンに痺れを切らしていた。ナブチを皇后にするなら若兮を娶ることを許可すると妥協案を示すが…。

第47話

婚礼衣装に身を包んだまま、ドルゴンとユアルは草原へと向かう。それが彼の最期の願いだったのだ。ユアルに刺されて瀕死の状態であるにもかかわらず治療を拒んだドルゴンは、ユアルに抱かれたまま静かに息を引き取るのだった。その後まもなく、都でアジゲが挙兵したとの知らせが。ドルゴンの敵討ちを叫んでいるが、この機に乗じて即位しようと企んでいるに違いないと踏んだユアルは、ジルガランらにアジゲを捕らえるよう命じ…。

第48話

若兮(じゃくけい)の死に絶望し、出家しようとするフリン。ユアルや大師僧の説得により剃髪を行う寸前で踏みとどまったものの、計り知れない心労が彼の体を蝕み始めていた。若兮の父・李益謙(り・えきけん)は、そんなフリンの状態に心を痛め、ユアルに1つの提案をする。それは、若兮に瓜二つの双子の妹を連れてくるのはどうかというもの。フリンの生きる希望になるかもしれないと考えたユアルは、彼女の居場所を問うが…。

第49話

やけどを負ったワンユンのために、フリンは膏薬を手配し、侍医まで遣わせた。それでも安心できない彼は、彼女を見舞おうとするが、屋敷内に入ればあらぬ噂が立つと侍従に諭されて思い直す。しかし、フリンがボゴルのいぬ間にワンユンと会おうとしたことは、すでにナブチの耳に入っていた。怒り心頭の彼女は、このことをユアルに告げ、フリンを諌めてほしいと懇願する。ユアルは、軽率な行いを慎むようにとフリンを叱責するが…。

第50話

ワンユンが昏睡状態に陥った。お茶に含まれていた砒素に冒されたのだ。疑いの目が向けられたのはお茶を飲ませた佟(とう)妃――フリンの子を身ごもったにも関わらず、ワンユンばかりが寵愛されることを妬んでの凶行ではないかと推察された。しかし佟妃とワンユンは仲がよい上に、信心深い彼女がワンユンを殺害するとは考えられないとユアルは訝しむ。だが証拠がなければ救いようがない。そんな矢先、事態は思わぬ展開を見せることに…。

『皇后の記』©The Great Wall film and television

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