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【インタビュー】タン・ウェイ(演:孫若微/孝恭章皇后)「大明皇妃 -Empress of the Ming-」

チャンネル銀河では、「大明皇妃 -Empress of the Ming-」の7/27(火) 夜11:00〜放送に先駆け、全4回にわたって出演者のインタビューを公開いたします。

初回は名匠アン・リー監督による『ラスト、コーション』で1万人を超えるオーディションの中からヒロインに選ばれ、新人らしからぬ大胆な演技で全世界に衝撃を与えた女優タン・ウェイのインタビューをお届けします。

 

タン・ウェイ(演:孫若微/孝恭章皇后)
1979年10月7日生
【主な出演作】
「ラスト、コーション」(07)「レイトオータム」(10)

 

 

◆『大明皇妃 -Empress of the Ming-』に出演を決めた理由は何でしょうか?
12年ぶりのテレビドラマで初の時代劇ドラマ主演でしたが、プレッシャーは感じましたか?
 


孫若微という役もこの作品自体もとても気に入ったからです。まだ脚本が完成していないうちに出演を決めたのは、このドラマが初めてでしたが、孫若微は素晴らしい人物だと思いました。また、1人の人物の一生を演じる機会もこれまであまりなかったので、得難い経験になると思いました。私にとってこのようなキャラクターを演じられたことは幸せなことです。プレッシャーを感じたかどうかですが、なかったとは言えません。このドラマは私1人の努力だけでなく、制作チームのみなさんが何年も心血を注いでできた作品です。放送が始まると私も視聴者の方々と同じようにワクワクしながらこのドラマを観ました。

 

◆初めて脚本を読んだとき、この物語にどんな魅力や面白さを感じましたか?

最初のうちは孫若微の怖いもの知らずの勇ましい気質に惹かれ、読んでいるうちに彼女の波瀾万丈な人生に引き込まれていきました。彼女は運命に面白いように翻弄されるからです。また、朱家の家族たちが笑ったり怒ったり、義理も人情もある一家であるところにも魅力を感じました。

 

◆実在の歴史人物を演じるにあたって、本や資料を読んだりしましたか?

撮影に入る前には、古琴を弾くときの指使いや姿勢、崑曲、礼儀作法などを学びましたし、南京の明故宮(明の宮殿跡)、鶏鳴寺、明孝陵(洪武帝と后妃の陵墓)などにも足を運びました。これは当時の人々の生活の雰囲気を身をもって感じ、孫若微になった気持ちで、衣・食・住・交通から彼女が身につけていたであろう技能まで、彼女が置かれた時代について理解を深めるためでした。そのほか、明代の歴史人物たちの書籍をたくさん読んだり、明史の専門家たちと話をしたりして、当時の環境や雰囲気を感じ、それに浸るようにしました。

 

◆両親の敵を討つことが生きる目的だった孫若微は、様々な経験をして人生が変わり、立派な皇后へと成長していきます。
そんな1人の女性の波乱の人生を演じるにあたって、どんな役作りをしましたか? 特に意識した点や工夫したことはありますか?
 

役作りとはキャラクターの心理に従うことだと思います。孫若微の経歴、それは「運命」という言葉で言い表せますが、私は自分の演じる役を信じて、全力で彼女の心境を感じ取るようにしました。彼女は宣徳帝の皇后であると同時にごく普通の人間です。彼女が背負っているものの多くは、夫との約束、息子への責任感で占められていて、彼女の人生は運命に突き動かされていくのです。

 

 

◆ 孫若微は初恋相手である徐浜とは結ばれず、朱瞻基に嫁ぐことになります。この時の孫若微の気持ちはどんなものだったのでしょうか?
ご自身はこの三角関係のラブストーリーをどのように感じましたか?


孫若微の朱瞻基に対する気持ちと徐浜に対する気持ちは異なるものです。彼女は徐浜に対してはうぶな幼なじみの初恋の情を抱いていましたが、朱瞻基に対しては自分でも気づかないうちに愛情が芽生え、互いに心が通じ合い支え合うことになります。この2つの恋愛によって彼女はそれぞれ違う面で成長していきます。ですから、それぞれの恋愛にそれぞれの魅力があると思います。

 

◆朱瞻基役のジュー・ヤーウェンさん、徐浜役のチャオ・ジェンユーさんとの共演はいかがでしたか?
撮影現場での思い出や面白いエピソードなどがあったら教えてください。


お二人とも非常に優秀な俳優さんで、共演はとても楽しかったです。面白いエピソードはたくさんありましたし、どのシーンの撮影も思い出深いです。私たちはみんなキャラクターの若い頃から中年、老年と長い人生を演じているので、声、容貌、性格もその人生の段階によって変わっていきます。そういったところにも注目して観ていただければ嬉しいです。

 

◆ 皇太孫嬪となった孫若微は、朱家の一員として新たな苦労を味わうことになります。
また、同じ男性に嫁いだ妹・胡善祥との関係も複雑になっていきます。
こうした家族ドラマについてどのように感じ、どのように演じようと思いましたか?


孫若微にとって家族との関係は一筋縄ではいかないことの方が多いですね。妹と再会したとき、彼女は妹を愛しているし、妹は家族だと思い、彼女が過ちを犯したらそれを見過ごすことはできないと考えていたはずですが、2人の選択は異なり、待ち受ける運命も違ってしまいます。演じるときは出来るだけその時、その時の孫若微の状態をありのままに表現することを心がけました。

 

◆ 朱棣役のワン・シュエチーさん、朱高熾役のリャン・グァンホアさん、胡善祥役のドン・ジアジアさん との共演はいかがでしたか?
撮影現場での思い出や面白いエピソードなどがあったら教えてください。


ワン・シュエチーさんもリャン・グァンホアさんも尊敬する先輩俳優で、お2人から学ぶことがたくさんありました。ドン・ジアジアさんの演技はとても繊細でオーラがありましたね。みなさんと共演する時間はとても楽しかったです。一緒にいると家族のような雰囲気で、とても居心地が良かったです。

 

 

◆ 孫若微とのちに英宗となる息子・朱祁鎮との親子ドラマも見どころです。
同じく子を持つ母親として、この親子関係をどのように感じ、どのように演じようと思いましたか?


孫若微を取り巻く人物関係の中で、私自身が最も身近に感じられたのは、息子・朱祁鎮との親子関係でした。彼女は皇太后として朱祁鎮を補佐し、息子が一人前の皇帝になることを願う一方で、母親としての役割に精力や時間を使ったり母親としての視点で息子を気遣ったりすることはあまりなく、母親としては不十分です。私自身、娘がいるのですが、女優業のため常に撮影に出かけていて一緒にいる時間が少なく、孫若微と同じく母親として不十分ではないかと感じています。そのため劇中で演じている母親像と自分自身の母親像が重なり合うような、何とも言えない気持ちを味わいました。

 

◆朱祁鎮役のチャン・イーシン(EXOレイ)さんとの共演はいかがでしたか?
撮影現場での思い出や面白いエピソードなどがあったら教えてください。


私たちは非常に縁があるんです。2人とも年こそ違いますが誕生日が同じで、干支も同じ、血液型、星座も同じなんです。いろいろ共通点があって、お互いどんなことも全力でやり遂げ、苦労を厭わないタイプですね。当時、彼は撮影スケジュールがタイトで2、3時間しか睡眠がとれなかったはずですが、翌日のために長いセリフを覚えて、いろいろ準備しなければならないので大変だったと思います。

 

◆ このドラマで特に印象に残っているセリフ、好きなシーンはどこですか? その理由も教えてください。

朱祁鎮が孫若微に言うセリフ「母さんの僕への愛は湿った綿入れみたいだ。着れば重く、脱げば寒い」ですね。このセリフは孫若微と朱祁鎮の微妙な親子関係をとてもよく言い表していて、聞いた途端に心に重く響きました。 同時に、このセリフは現代でも多くの家庭の親子関係に当てはまり、家庭教育において多くのことを考えさせられる言葉だと思います。

 

◆ 本作はチャン・ティン監督、アートディレクターのウィリアム・チョンら一流のスタッフが揃っていますが、
演出、脚本、美術、衣装などで特に感銘を受けたこと、印象に残っていることはありますか?


制作チームのスタッフのみなさんは非常に仕事熱心で、視聴者のみなさんもドラマを観れば、細かいところまで多くの工夫が行き届いていることに気づくと思います。チャン・ティン監督は現場でも様々な心配りをされていて、現場で脚本が書き直されることもありました。また、監督は私のことを大いに励ましてくださいました。どんな監督もこの役をこの俳優に演じてもらおうと決めた時点で、求めるものをその俳優の中に見つけていて、あとは監督の手腕によってそれを引き出すだけなのだと思います。またにウィリアム・チョンさんが作った衣装はどれも美しく、たくさんのデザインがありました。もちろん、ストーリーの都合もあるので、全てを着ることになったわけではありませんが、当時、実際に彼の衣装作りの現場を見学して驚きました。オープニングで私が被っている冠はとても重くて全てが手作業で作られていました。冠につけられた点翠(※金、銀、鎏金などで作った生地に同じ金属の糸で模様の輪郭を作り、輪郭内に鴗の背中の羽根を貼り付けた伝統工芸)は大変貴重なもので、さらにこの冠を装飾するために彼自身が私蔵する宝石類まで提供してくださったそうです。

 

◆『大明皇妃 -Empress of the Ming-』に出演して、俳優としてどのような成果、手応えがありましたか?

ドラマと映画とではやはり違いがあるとわかりました。このドラマに対する視聴者のみなさんの反応にはずっと注目していて、客観的に私の問題を指摘してくださるコメントも何度も読みました。正真正銘の演技派になるにはこれからも努力が必要で、どの作品も自分を成長させるチャンスなのだと感謝しています。

 

 

◆ 日本の視聴者に『大明皇妃 -Empress of the Ming-』のどんな点に注目して見てほしいと思いますか? 
他の時代劇とは違うこのドラマならではの魅力とは何でしょうか?


このドラマは「時代」と「人間ドラマ」の両方をちょうどいいバランスで描いているのが素晴らしい点です。もちろん、孫若微というキャラクターも大きな見どころで、彼女の波瀾万丈な人生、一生をかけて自分を探し続ける姿に注目して観ていただきたいです。

 

◆ 女優の仕事と子育てなどの家庭生活を両立させるのは大変ではないでしょうか?
いつまでも若々しい美貌を保ち、女優として第一線で活躍を続けられる秘訣を教えてください。


女優のときには一生懸命に撮影に打ち込み、母親のときには心から子供に寄り添います。もちろん、仕事となれば子供の世話をする時間が限られてしまうことが多いですが、これは役者として避けては通れないことです。それでも、仕事を口実にはできないので、両立できるよう精一杯やっています。活躍を続けられる秘訣というものはありませんね。堅実に目の前のことをやり遂げて、後は時に任せるようにしています。

 

◆ 最後に日本のファンに『大明皇妃 -Empress of the Ming-』の見どころとメッセージをお願いします。

日本のファンのみなさん、いつも応援していただきありがとうございます。いつかみなさんとお会いできれば嬉しいです。『大明皇妃 -Empress of the Ming-』をぜひ楽しんで観てください。

 

『大明皇妃 -Empress of the Ming-』
 番組ページ:https://www.ch-ginga.jp/detail/daiminkohi/
【放送日時】
7月27日(火)スタート(月-金)夜11:00-深夜0:00
【リピート】7月28日(水)スタート(月-金)午前9:30-午前10:30

 

ジュー・ヤーウェンのインタビューはこちら
チャン・イーシンのインタビューはこちら

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